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横浜市出身 杉山清・三重子さん
 
ホープアイランドリゾートにお住まいの杉山さん、健康的な日焼けが印象的です。最近ゴルフに夢中だそうで、ご自宅の前が練習場という恵まれた環境で満喫されています。庭いじりやゴルフを楽しまれる一方、何もしないことへも素晴らしさを見出す杉山さんの人生観・価値観とは? オーストラリア人のライフスタイルについて、率直な意見をうかがいました。  
 
オーストラリアで暮らそうと思われたきっかけは?
清さん
「ずいぶん昔なんだけど、18歳の時、初めての外国旅行でオーストラリアに来て、やっぱりショックだったんだよね、カルチャーショック。それまで築いてきた価値観っていうのが日本だけの、すごく狭い地域の価値観なんだなぁと思って。そのショックがすごく印象に残っていて。その時は住みたいとは思わなかったんだけど。でも多感な頃に来て、やっぱり、何だろうなぁ? 楽に生きたい、人間らしく生きたいって言うのかな? 日本の生活は忙しいし、ストレスがあるし。それに、国の制度だとか、いろんなものが行き詰まっている感覚があるのね。国の在り方、人間の在り方、制度の在り方……。いいところもたくさんあるんだけれど、すごく、ゆがんじゃっているような感じがするのね。あんまり人間らしく生きられないんじゃないかなと思い始めて。それで、15年くらい前から家族で毎年一回ゴールドコーストに来ていたんです。パースとか他の所も行ったんだけど、来るたびに『ゴールドコーストはいいな! やっぱりいいな!! やっぱりいいな!!!』って確認して(笑)。それで、こっちに住もうと思って」
何度も来豪されていて、オーストラリアの印象はいかがでしたか?
清さん
「ほら、アメリカもそうだけど日本では、経済的に立派な奴が偉い! みたいなさ。それが全てみたいなところがあるでしょ? でもオーストラリアって、そうではない部分がありますよね。効率とか経済を発展させるよりも人間らしく生きることを優先させる価値観があるじゃないですか? だから、オーストラリアって国は文明国家の中で精神的に一番進んでいるんじゃないかと思う。経済的には全然ダメだと思うけれども、精神的な構造っていうか、より幸せに生きるってことを考えた場合には一番発展しているんじゃないかと思うのね。わたしはゴルフが好き、釣りが好き、仕事をするのが好き、もちろんお金が好きって人もいるんだけれど、はっきりしているよね。そんな感覚が得られたんだよね、来るたびに」
オージーのライフスタイルに魅了されたと?
清さん
「みんな楽しそうなんだよね〜!! 本当に楽しそう。ほら、オージーたちは土曜日になるとさ、公園に親戚集めてさ、冷蔵庫の中の物をがさがさっと持ってきてバーベキューを一日中やって、しゃべって終わりっていうさ。日本じゃ、絶対に考えられないことだけど、一銭もかからないのに、すごく幸せに生きている。それはやっぱり人間として一番いいんじゃないかなと思うのね。そんなことを来るたびに思って。自分のライフサイクルを持っていて、その中に部分的に仕事が入っているっていうね。仕事のために家族を犠牲にしないし、仕事が中心にならない、そういう人が多いような気がするのね。アートセンターってありますよね? あそこにきれいな池があって。で、朝7時頃なのに、その池で泳いでいる奴がいるんだよっ! それが何十人も! それで、『いいなぁ、街のど真ん中で泳いでいる奴がいるよ』って見ていたら、しばらくすると、みんな、ばぁーと一斉に上ってきて、出勤時間なんだね。それでシャワーをあびて、ネクタイ締めて、携帯電話抱えてね。出勤前に泳いでいるんだね!? びっくりしたね、ああいうのは日本じゃ絶対にありえない。で、数年後にまたその公園に昼に行ったら、ちょうど昼休みで、また、みんな泳いでんの!! で、1時5分前くらいになったら、また、うわぁ〜って上がってきて……。昼休みも泳いでいるんだよ。ああいうのは、日本じゃないよね。楽しんでいるよね」
滞在中は、どのような毎日を過ごされていますか?
清さん
「家族は5年前からずっとこっちで、わたしは半分くらい日本で仕事をして。最近はゴルフにはまっていてね。あと、庭かな(満喫写真館参照)。芝を刈ったり、植物を育てたりするのっておもしろいよね。大変なんだけどね、汗かいてね、ホコリだらけになってね。でも、刈り終わった芝を1時間も見ているの、『あぁ、綺麗になったなぁ〜』って。すごいエネルギー使って、何がおもしろいんだろう? と自分でも思うけど(笑)」
三重子さん
「最近やってないのよね。でも、勝手に種が落ちて、芽が出ているのが多いのよね。三つ葉がすごいよね」
清さん
「別に、一生懸命やっているわけじゃないんだけど、やっぱり手入れするとちゃんと応えてくれるんだよな。そういうところがおもしろいんだよね。放ったらかしておくと気になるし、うまく育たないんだよな。いじってやると生き生きしてくるっていうのかな。そういうのがおもしろいよね」
環境を良くする石鹸を販売されているとか?
清さん
「『めだかせっけん』って言って、インターネットのあちこちのサイトでもいい評判が書かれているんだけどね。環境を良くする石鹸なんです(満喫写真館参照)。ようは、特殊な酵素が入っているんだけれども、それを使えば使うほど、川がきれいになるんだよね。もちろん合成界面活性剤は入っていなくて、めだかが食べても死なないんですよ。何がメリットかっていうと、洗濯だけじゃなくて、保湿作用と保温作用があるから入浴剤にもなるし、これで車を洗ったらワックスがいらないんですよ。テレビで実験をやって証明されたしね。あと、その水を植物にやると植物がよく育つようになるんだよね。ただね、何がネックかというと、科学的には証明されてないんですよ。なんでそうなるのかがわからない。地球上には科学ではわからないものがあるんですよね、おもしろい石鹸ですよ」
ゴールドコーストに家を持ちたいと考えている人にアドバイスをお願いします。
清さん
「とにかく観光で来るんじゃなくて1ヶ月でもいいから滞在してみてね、何もやらないっていうのかな。じっとして空を見ているとか、そういうのを体験するとオーストラリアの良さってわかるんじゃないのかな。身近に自然がある、空気のうまさとかさ、そういうことなんだよね。朝、窓を開けるのが楽しみでね、すぅ〜と息を吸い込んでみたり。日本じゃ、そういうことはしないもんね。すごく、新鮮な空気が気持ちいよくて。雨の日は雨の日でまた、ぼぉ〜と雨を見ていてもいいし。そういうのを体験するとか、ただ何かを見ていたり、音を聞いていたり、感じていたり……」
三重子さん
「でも、日本人には難しいんだよね、何もしないっていうのがね。できないのよね」
清さん
「何かしないと落ち着かないんだろうね。何かに向かっていってないとダメ、みたいな。今に留まんないっていうか、先に先に行っちゃうのかな。次、次って。例えばさ、お寿司を食べていて『次、ラーメン食べに行こうね』って、そういうの変でしょ? 『この寿司、美味しいね』でいいのに、次はラーメンに行こうねって、そういうの変だよね?」
今後はどのように満喫される予定ですか?
清さん
「ゴルフが上手くなりたいね。それはすごく思うね。目の前に練習用のグリーンがあって(満喫写真館参照)、最近はね、二日に一回やってるの。それとゴールドコーストマラソンも続けたいね。フルマラソンを歩く(笑)。毎年走ろうっていう気持ちがあると、走るためには体に故障がないように生きなきゃならないし、体力や気力をあげとくっていうのかな。そういうためにやっているのね。でも、(体力や気力を)あげとくっていう意識があるとまだダメで、それが普通になることが重要で。だからそれが一年間のバロメーターになるんだよね」

より人間らしく、より幸せに生きたい……。そういう気持ちがオーストラリア移住のきっかけになった杉山さんご夫妻。何十回もゴールドコーストに滞在してみて、「やっぱりいいな!」と確認されました。確かにオーストラリアの魅力は、忙しい観光旅行ではわかりづらいかもしれません。次へ次へと急ぐのではなく、また、あれこれとお金を費やして楽しむのでもなく、ただ自然を身近に感じてみる。もちろん何を幸せに思うかは人それぞれですが、杉山さんが語られたようなオージー流ライフスタイルに共感される方にとって、ゴールドコーストはそれが実現できる場所だと思います。まずは数週間でもいいから、ちょっとだけ長く滞在してみませんか? もっともっとオーストラリアの魅力が発見できるかも!
インタビューコーディネイト/内山直記
取材・文・撮影/城文子
インタビュー/2005年09月07日