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東京都出身 加藤功時・靖子さん
 
シックで落ち着いたお部屋の壁に、ひときわ目立つ飾り枠。中には、加藤さんが世界中のゴルフ場で買い求めてきたゴルフボールがずらりと並んでいます(満喫写真館参照)。木製の枠はもう生産されていないそうで、アメリカで売ってもらったというご自慢の一品。世界各国を回ってきたゴルフ好きのご夫婦が『帰る場所』として選ばれたゴールドコースト。夢を夢で終らせないためには今どうするべきなのか? とても参考になるご意見をいただきました。  
 
なぜオーストラリアに家を持とうと思われたのですか?
功時さん
「オーストラリアへはゴルフでちょこちょこ来ていたんでね。それともう一つは、今23歳かな? うちの娘が日本で看護士をやっているんですけれども、一緒に何度か遊びに来たんですよ。その時に、こっちも日本人がたくさん住んでいるじゃないですか? だから将来はこっちで看護士として勤めたいという希望を持ったんですよ。今、英語の勉強をしているのね、看護士をやりながら。ただ、正直、なかなか点数があがらなくて困っているんです。だから、語学留学に1年間くらい来さしちゃおうかなと考えてて。娘も友達と遊びに来ましたけど、彼女もけっこうオーストラリアを気に入っているんですよ。それもあって、彼女にとっても親がここに家を持ったっていうのは大きな目標になりますよね」
オーストラリアに決めたのはどうしてですか?
功時さん
「われわれも東ヨーロッパやイギリスへ行ったり、アメリカ、ハワイといろんな所へ行ったんですけど、やっぱりここが気に入ったんですよね。まず気候がいいでしょ? ハワイは暑いし日本人ばっかりでしょ? アメリカは治安が心配で、カナダはちょっと寒いだろうし、東南アジアは暑いしね。オーストラリアは気候がいいし、人がいいし、治安がいいしね。それに、うちの女房は英語がかなり話せるんで、そう不自由しないでしょう、ということで。日本人がこちらに来る時に心配するのが言葉と治安と医療、それから、もう一つあるとしたら物価でしょうね。でも全部充実しているでしょ? 結局、シドニーもケアンズにも行ったけど、ここが一番良かったんですよ」
一年にどれくらい滞在されるのですか?
功時さん
「今年はもう3回目。お正月に来たでしょ? それから2月に娘の件で友達と一緒に来て、今回の5月。それから、もう飛行機をとってあって、8月と12月にも来ますよ。だから定期的には、年末年始と5月の連休と8月はここにいて。その合間に海外へ行ったり。今年は11月にハワイかな。一回の滞在期間は短くて4〜5日。長くても7日間ですね。まぁ、休みが取れたら、ということですが、無理やり取っちゃう。部下の方々の理解で(笑)」
理想の物件はすぐに見つかりましたか?
功時さん
「ここを買った時は、まだ完成していなかったんだよね。だから図面だけで。でもインテリアはデザイナーに相談して、『こういう風に作ってくれ』って言って、いろいろ注文を出して。それから、全部任せたんですよ、スコットランドの人デザイナーに。あまりトロピカルな感じも嫌なんで、落ち着いた感じにしてもらって。本当に感謝していますよ、ほぼ希望通りだし」
滞在中は、どのような毎日を過ごされていますか?
功時さん
「今はゴルフで、とにかくゴールドコーストのゴルフ場はほとんど全部まわったんです。で、次回からは社交ダンスとスキューバを勉強しようかなと。ゴルフは共通の趣味なんで、いつもだったら、例えば7日間の滞在なら4〜5回はするんですけど、今回は3回だけにして。で、今日は朝から下のスポーツクラブへ行ってマシンをやってきました。できるだけゴルフは半分ぐらいにおさえて、ちょっと他のことをしようかなと。そして、落ち着いてきたら、今度はここを拠点にパースやタスマニアにも行きたいんですよ。もう、パンフレットももらってきたし(笑)。それからニュージーランドとか? ここを拠点に、いろいろ行きたいなと。ここを中心に物を考えられるので、楽しいですよね」
ゴールドコーストに物件を購入されたことで、よかった点は?
功時さん
「わたしにはもう両親がいないわけですよ。つまり日本には田舎がないわけです。だから、どっちかと言うと、オーストラリアに帰省するっていう感じ? こちらに『帰ってくる』、そういう気持ちになってきたね。今回も、オーストラリアに行くっていうよりも『帰省する』っていう感覚で。田舎ってそういうものじゃないですか? 大きいですよ、ここに住まいがあるっていうのは。やっぱり人間は、仕事をしている所と休む所って別にあった方が良いじゃない? そういう意味じゃ、ここに家を買ったっていうことは、最終的にはここが終の棲家だと思っていますしね」
それでは、これからもゴールドコースト満喫生活は続くわけですね?
功時さん
「会社は会社で、今も一生懸命やっていますんでね。まぁ、いつか節目ができて、その時になって、どうしようか? と考えるよりかは今から準備していた方が楽じゃない? だからしばらくは会社を一生懸命やってね、部下もたくさんいますし。だけど、帰る場所と帰って何をするかはもう決めてありますから。サラリーマンが終わったら、今度は人生をユーターンして、また次の生き方、これからは趣味に生きるっていうのかな。そういうの、良いじゃない? もちろん経済的な余裕がなくちゃいけないけど、たまたま僕の場合は立場も立場だったし、一生懸命頑張った自分へのご褒美みたいなもんだなと。だけど、これを自分のためだけに使うのはもったいないから、それを続く人たち、女房とか娘がね、上手く活かしてくれたらなと。そう思っています」
ゴールドコーストに家を持ちたいと考えている人にアドバイスをお願いします。
功時さん
「やっぱりね、まずは先に決断することですよ。迷っていたら、おそらくいろんな障害がでてくるじゃないですか? 例えば、仕事の問題、親戚の問題。日本にいたら束縛されることが非常に多いじゃないですか? だから、まずはもう決めて買ってしまう。そうすれば、買ってしまったんだから『これから、どうしようか?』って考えれば、答えはでてくるんですよ。みんなの了解をとって・・・・・・って悩んでいたら、いつまでたっても決断できないですよね。とにかく悩むぐらいだったら決めてしまう。そうすれば時間があるから。例えば、うちの女房が英語を真面目に勉強し始めたが、ここを買ってからなんですよ」
日常会話に問題はないそうですが、ずいぶん勉強されたのですか?
功時さん
「わたしが仕事でそんなに勉強できないからね。彼女は専業主婦だったので、一時は3つの英会話学校に通っていましたよ」
靖子さん
「その情熱も今では・・・・・・(笑)」
功時さん
「なぜ、出来たかって言ったら、やっぱりここがあったから。もう買っちゃったんだから、後は行くしかないんだから、英語も勉強するしかないっていうね。目的が決まっているから、おのずとそれに向かってどうするかって考えられるでしょ? ゴールを作ってあるんだから。とりあえずのゴールですけど、でもそれを作らないと、いつまでたっても決心がつかないじゃない? だから、将来オーストラリアへ行くって決まってしまったから、絶対に英語が必要だって勉強して、最後なんてTOEICで何点とったっけ?」
靖子さん
「730点。でも最初で最後だよ(笑)」
功時さん
「英語なんて勉強したことなかったのに、そこまでいったわけですよ。だから、僕の生き様としてね、夢というのは要するに、実現しないから夢だと思うの。僕は『ここに住みたい』というのは夢じゃなくて目標だったの。だからその目標を実現するためにここを買ったんですよ。夢だったら終わっていたと思うの。ここに家を買うことを女房と相談して、夢から目標にかわったわけ。だから仕事を頑張れるんです。やっぱり、今後こういう所で暮らしたいなと思うんだったら、とにかく形にして目的にしないと。目的そのものが夢で終ってしまうと意味がないじゃない? だから、自分でこうしたいと決めたんだったら、まずやる。今まで、仕事もそういうふうにやってきたからね。僕はね、言ったことはすべて守ってきたの。これは仕事でも一番大事なこと。出来ないことは言わないの。でも『言った限りはやれ!』と、部下にも言っていますよ。こんなこと考えている人は多いと思うけどね(笑)」

加藤さんご夫妻が一緒に行かれるという(!?)銀座のクラブのママさんからプレゼントされたというお揃いのTシャツ。二人でオーストラリアへ行くと言ったら、親しくしているママさんがデザインしてくれたそうです。こんなエピソードからもお二人の仲の良さがうかがえますよね。ゴールドコーストが新しい田舎になったとおっしゃる功時さん。現在は仕事で多忙とのことですが、『帰る場所』があるからこそ頑張れるんですよね? リタイヤ後の人生を戸惑うことなくスタートできるように、『その時』がきてしまう前に準備しておくことがいかに大切か、また、靖子さんが英語を習得されたように、早い目の決断が、今を充実させることへもつながると言えそうですね。
取材・文・撮影/城文子
インタビュー/2005年05月03日