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熊本県出身 谷口章・淑子さん
 
ブロードウォーター(サウスポートからランナウエイベイにかけての内海)に面したハイライズの10階にお住まいの谷口さんご夫妻。お部屋全体の海に面する部分がガラス張りなので、どこからでも目の前の穏やかな内海とはるか遠くに広がる外海が堪能できます。また、滞在中に実行されているというエクササイズについても語っていただきました。健康的に20キロもの減量ですっ!  
 
なぜ海外に家を持とうと思われたのですか?
章さん
「若い時から、一度は海外に住んでみたいという気持ちを持っていたんですよ。50歳くらいから『あそこが良いよ、ここが良いよ』って友達に言われたりしてね、ヨーロッパを旅行したりして。それをやりだしたのが15〜16年前ですね。ヨーロッパには3〜4回行って調べてきたんですけど、やっぱりここがいいなっていう気持ちになったんですよね。個人で行くとよくわかるんですが、ヨーロッパでは日本人はバカにされるんですよ。ホテルのフロントの態度などね、自分たちは格が上なんだと、そういうところがありますよね。日本人のマナーの面で、わからんこともないんですが……」
オーストラリアに決めたポイントは?
章さん
「私は熊本生まれだから、温いほうが好きなんですよ。やっぱり15〜16年かけて調べてきたわけですよ。で、スペインもいいなと思っていました。向こうも温くてね、壁が全部真っ白で。人も非常に親切だし、その点は同じヨーロッパの中でも全然違いますよね。ただ、何かあった時に日本人が少ないから、そういう点が辛かったですね。ここは医療関係が発達していて、政府の通訳機関『 翻訳・通訳サービス(通称ティス)Translating and Interpreting Service(TIS) (英語)』があるということね。その電話番号だけはちゃんと覚えていて、131450かな? 警察とか電話局とか加盟されているところは無料で通訳してくれて、加盟されていないところは私が払わなきゃいけないというね、15分間でいくらとか。だから、こういうシステムがあるというのは確かだなと。病院でもマンツーマンで通訳してくれるということで、後で話を聞くんじゃなくて先生の話し声も通訳さんの話し声も聞こえるっていうのが最大限に魅力でしたね」
ゴールドコーストのどういうところが好きですか?
章さん
「ケアンズからメルボルン、アデレードまで行きましたけど気候的にもゴールドコーストがわたしには一番合っているなと。それに、ここでは肩肘張らないじゃないですか? メルボルンは特にイギリス系が強いじゃないですか? わたしはあんなに上品じゃないですからね、どうも合わないなと思いました(笑)。ケアンズは蒸し暑いって感じがして、カラッとしていないしね」
言葉(英語)の問題はありましたか?
章さん
「残念なことに英語が全くしゃべれない、本当に全くしゃべれない。学校に行っていたけど、英語を英語で言ってくれるもんだから、わからんわけですよ。こりゃ、あかんわ、ということで受付に通訳の人を連れて行って『何とか方法がないか?』と聞くと『ボランティアで家に来てくれる人もいるし、日本語をちょっと話す人もいるよ』と。それで、そういう人が来てくれることになって。でも、その先生が日本語を吸収するのが、私が英語を覚えるのより早いんですよ。もう、本当に早い」
淑子さん
「最初はその先生の日本語能力は全然だったのに。日本語もしゃべれる先生だと聞いていたんですが、思ったよりも日本が話せないので、こりゃ、どうかな? と思っていて。それで、いったん日本に帰っていて、こちらに戻ってきたら、電話でもけっこう日本語がしゃべれるようになってはって(笑)」
章さん
「週に2回、1時間ずつ来てもらっています。前は1時間11ドルだったんやけど、去年の10月から15ドルになったらしいですよ。私は一年分で払っていますけど、日本に2〜3ヶ月帰るでしょ? その間は英語から離れてしまうので、こちらに帰ってきてもしばらくは嫌だな〜っていう時もあって、半年分くらいしかしていない(笑)。もうちょっと頑張らなきゃいけないなと思うけどね」
こちらでの生活も2年半になるそうですが、不自由はありませんか?
章さん
「ここでは全く不自由はないですよ」
淑子さん
「ちょっと慣れましたね、車でどこへでも行くし。まぁ、しゃべれないだけで、どこか行く時やったら地図を見て行きますよ。私が見さされるんですが、なかなか読めないので『どこ見とんねん!?』って怒られながらね。『もう、行かへん!』って喧嘩しながら(笑)」
章さん
「家内は最初『外国まで行かなくてもいいじゃないか?』と言うてたんですよ、英語も全くしゃべれないわけですから。もう、年も70ですしね。アルファベットからやらなきゃいけないですから、勉強なんて全然できないわけ。『沖縄ぐらいでいいんちゃう? どうせ、温いんだから』って。それで、『あほ!』って私が言ったんですよ。結局ね、英語がしゃべれないから、こちらにいると緊張感が走るじゃないですか? でも、要するに、国内だったら日本語が通じるからどこにいたって同じですよね。そしたらボケるんですよ。わたしはボケたくないっていう気持ちがあったから、海外に行けば英語も習いたくなるし、そこの国の人たちとも接しなきゃいけないから、やっぱりこれがボケ防止になるんじゃないか? と一つは思ったわけですよ」
オーストラリアで健康的に体重をしぼられたとか?
章さん
「100キロありましたからね、去年一年間で20キロ痩せたんですよ。だから、日本に帰ったら、わたしの顔を見て皆、下を向くんですよ。癌か何かで、どこか悪いと思うんでしょうね。あれだけ太っていたのに突然痩せたからね。普通じゃないですよね、オーストラリアから帰ってきたら20キロ痩せているわけだから。そのかわり大変でしたよ、ダイエットするの。筋力を落とさないで油だけを落とすわけですから。専門のトレーナーの方についてもらってね、オーストラリア人なんですけど」
どういったトレーニング内容だったのですか?
章さん
「普通は肉をとったらいかんでしょ? でも、肉を食べるダイエットなんですよ。で、炭水化物がダメなんですよ、うどんとかそばとかね。野菜も炭水化物ですからダメですよ。栄養のバランスが崩れるんで、最大でも1ヵ月しかできないんですね。そのかわり集中してやるんですよ。それでも食べていましたけどね。わたしは肉が好きで、魚も野菜も食べなくても済むんです。だけど、やっぱり食べられないとなると欲しくなるんですね、人間って不思議なもので。だから、『食べてません、食べてません』と言いながら食べてましたけど(笑)。それでもキレイに痩せていきました。だけどね、この頃、要領がわかったんですよ。やっぱり日本人だからうどん、そば、ご飯を食べたいじゃないですか? で、食べるとぐっと太るんですよ。でも、すぐに落とせるんです。自転車を1時間くらいこぐとね、1キロくらいスポッと落ちるんですよ、炭水化物が燃えるから。過激な運動をしなくていいんですよ。汗が軽くでるくらいの運動を長期間やるとね、炭水化物がすぐに抜けちゃうんです。それを知っているから、安心してなかなか痩せないんですけどね」
滞在中はどのように過されていますか?
章さん
「日本ではクレイ射撃をやっていましたんで、こちらではピストルを撃っています。今3丁持っています(満喫写真館・参照)」
注)オーストラリアではピストルの所持はある意味では日本以上に厳しく規制されております。谷口さんの趣味の射撃は専門の射撃クラブで行っており、またピストルの取り扱いや所持に関しては警察からの正式な許可も得ておられます。
淑子さん
「私がね、何の趣味も無いもんだから、皆から『なんで? 何かせな!』って言われるんですけど。何をしていいかわからんのですよ。それで、怒られてね」
章さん
「家内にはスキューバーダイビングをさせようと思って。ここで泳げるようになったんで、ゴーグルを買ってきて、今は顔をつける練習をさせているんです。それができるようになったら、次はゴーグルをはずして目を開けられるようにね」
淑子さん
「いや、しないって!」
章さん
「いや、させます、させます。海の中を見てみ? どんだけ綺麗か」

インタビュー中、何度か「喧嘩ばかりで」といった言葉がでてきましたが、まるで漫才コンビ(失礼!?)のように息の合った谷口さんご夫妻。英語が全く話せなかった状態から、お二人のペースで徐々にゴールドコースト生活に馴染んでこられたようですね。章さんの趣味がピストル射撃ということで、ゴールドコーストにはゴルフや釣り以外にも楽しい遊びがまだまだたくさんありそうですね。奥様の淑子さんも特訓の成果をいかして、今後はぜひともスキューバダイビングに挑戦してみてくださいね。
インタビューコーディネイト/内山直記
取材・文・撮影/城文子
インタビュー/2005年04月14日